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iPNTの仕組み STRUCTURE

屋内でGNSSタイミング同期を可能に

GNSS受信機は、GNSS信号が受信できる環境であれば、高精度時刻同期→測位が可能になる訳ですが、GNSS信号の届かない屋内はどうするのか?
IMESでは、GNSS信号を屋内で送信することで屋内での測位は実現しましたが、高精度時刻同期については、対応できていませんでした。
あらたなiPNT方式では、時刻メッセージを送信情報に加えて高精度時刻同期を実現します。
具体的には、上空のGNSS信号を受信したTAS装置で独自の時刻メッセージを生成します。そのメッセージを既存のTV共視聴システムなどの伝送経路を利用して、館内に放送として配信します。
GPS信号(iPNT信号)を送信したい任意場所にiPNT送信機を設置して、IMES同様にiPNT信号(GNSS信号)を送信します。
そのiPNTを受信したGNSS受信機は、位置情報やメッセージを読み取ると同時に時刻メッセージを読みとることで、高精度な同期信号(1PPS)を出力します。

屋内でGNSSタイミング同期を可能に

GNSS受信機で高精度時刻が得られる仕組み

高精度な時刻同期につては、すでに移動体通信の世界では広く利用されています。
広域を高精度に同じ時間で刻むためにGNSSを活用しているのです。
GNSSで測位するには、GNSS衛星とGNSS受信機の時計合わせがまず最初で、時計があって初めて衛星との距離(疑似距離)の計測ができるようになります。
つまり、GNSSシステムとは、コントロールされた原子時計が地球の周りを飛びかっているシステムであり、小さなGNSS受信機は、その原子時計に高精度に同期させることが、そもそも測位の第一歩であるのです。

GNSS受信機で高精度時刻が得られる仕組み

1.

衛星~受信機間の距離(疑似距離)を測定。

2.

衛星を出発した時刻と受信機が受信した時刻に時間差を計測することで疑似距離が得られる。

3.

GNSS衛星側は原子時計が搭載され、常に高精度に保たれている。

4.

受信機の時計は、安価なクロックであり、衛星時刻と同期していない。解を解いて、クロックを同期させる。

5.

クロック同期後は、時刻を得るためには1衛星のみ利用。

6.

GNSS受信機からは、PPS(パルス)信号出力=衛星同期タイミング。